南九州輸出茶コンソーシアム

肥料を施すタイミングと
虫の発生の関係


有機農法で茶葉を生産する上において、虫による食害の被害を防ぐことが
必要となってきます。収量の減少や茶葉の傷みだけでなく、病気の発生の
原因にもつながるためです。
「農薬にたよらずに、茶園をどのように管理をしていくか。」試行錯誤を繰り返
しながら、事例ごとに私たちなりの栽培方法を確立してきました。
独創的な取り組みの例として、土壌環境の管理によって自然と虫が寄り付か
ないように仕向けるという栽培方法を採用しています。
自然環境・生態系はすべてにおいて理由があって循環し、持続をしています。
虫が茶葉を食べるのは、虫が自身を成長させるためなのです。
だから私たちは、あえて茶葉に含まれるアミノ酸値が低い状態を維持した場合、虫がどのような動きをするのかサンプルテストを繰り返してみました。
予想の通り、アミノ酸値の低い状態では、その季節に茶の木に群がるはずの虫がほとんど寄り付かなる事例を確認することができました。
虫に、「この葉っぱを食べても意味がない、成長しないから別の場所に行こう。」という生きるための行動を起こさせればいいのではないかという推測が当てはまった結果であると考えています。
虫の発生の仕方は季節において異なります。食害をもたらす虫の発生時期が終わった後で、肥料を施せばいいのです。摘採時期には、茶葉に含まれるアミノ酸値が適切な状態になるように逆算をし、土壌の状態を変化させていきます。
(すべての虫の予防に該当する手法ではないため、この方法が通用しない場合は、また別の手法を使います。)
肥料が根に届くまでには、季節によってまた、土質によって時間が異なります。
科学的なデータと生産者の感性を組み合わせることで、最適なタイミングを体系化することに成功をしました。それが私たちが持つ強みの一つです。


アミノ酸値が低い茶葉の場合
自然と寄り付かなくなる虫がいることを発見しました。
