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​ジャポニズム

19世紀の後半、ヨーロッパの芸術家たち
に影響を及ぼした日本の美術や工芸

19世紀にパリで開催された万国博覧会では、それまで西洋の画家たちが見たこともなかったような東アジアの芸術作品が展示されました。

なかでも芸術家たちの目を引いたのが、浮世絵などを中心とした日本美術でした。

ゴッホやクロード・モネなどの印象派の画家たちは、色彩感覚や水の表現など、力強い日本芸術を作品の中に取り入れ、このムーブメントはのちに「ジャポニスム」と名付けられました。

 

ジャポニスムは、作品に日本風のタッチ(色合いや描写など)を取り入れるだけでなく、日本の芸術作品そのものを作中に描くまでに発展します。

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ジャポニズムの波に乗って、日本製陶磁器も様々な形で西洋人の生活に入り込んでいきました。当時もっとも人気のあった輸出陶磁器は、伊万里焼、九谷焼、薩摩焼などでした。

 

鮮やかな色味と金箔を多くほどこし、きらびやかで比較的大きいサイズの作品が欧米では好まれ、盛んに輸出されたのです。初期のマイセンのデザインは中国の五彩磁器や日本の伊万里焼の影響を受けているとされています。

 

磁器はもともと中国で開発されたものであり、ヨーロッパ各地の王族や貴族がこれを購入しました。

 

ところが中国の明朝が滅んで磁器の輸出が停止してしまい、中国の代わりに磁器を輸出し始めたのが日本だったのです。それは、17世紀半ばのことでした。

 

このころ「古伊万里」「色鍋島」「柿右衛門」などの作品が生まれました。1652年から83年までの30年間に約190万個の磁器が日本からヨーロッパに送り出されたといわれています。

​伊万里焼きのティーポット

Titel(s): Theepot met deksel, beschilderd met

een Imari-decor  Datering: ca. 1730
Public domain, via Wikimedia Commons

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九谷焼きのアンティーク急須​

流行は再現すると言われています。14世紀から16世紀頃にかけて西ヨーロッパ全体に広まっていった古典古代の文化を復興しようとする文化運動。すなわちルネッサンスが良い例ではないでしょうか?

時代遅れで古臭いと思われていたスタイルが再度新鮮なトレンドとして注目をあつめることは珍しくありません。

現代的なシンプルな茶器もよいのですが、志向を変えてアンティークの茶器でお茶会を楽しむことも再び注目されて欲しいと私たちは願っています。

美しい茶器を目で見て​楽しむこともまたお茶の楽しみの一つ。

お茶の文化とともに、茶器もまた​良いものは良いとして、後世まで残っていってほしいと願っています。

Contact

南九州輸出茶コンソーシアム
小浦 武士
tea.koura@gmail.com

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